諏訪神社 柱祭り(鳥取県無形民俗文化財)
諏訪神社御柱祭りとは…
智頭町の諏訪神社は鎌倉時代(弘安元年・一二七八年)に信州の諏訪神社の分霊を移し祀った諏訪大明神がはじまりであり、以降、鎮火・戦の神様として崇められてきた。
智頭宿内にあり、自然豊かな境内は秋には紅葉の名所となっている神社である。
この「柱祭り」は天明二年(一七八二年)に起こった智頭宿の大火を契機に、同年、信州諏訪大社にならい、火伏せの祭事として始まったと伝えられている(参考文献:智頭町誌)
信州の柱祭りと同様、七年ごと(数え年であるため、実際は六年に一度)の申年と寅年に開催される。
智頭の各四地区が一本ずつ御柱となる御神木を山より切り出し、台木に安置し、百人以上の担ぎ手によって、町内を練り歩いて、神社本殿の四隅に建立する。
神事の流れ
1月から3月(祭り当日まで)
1月~2月 山見(やまみ) 3月 山祭り(やままつり)
世話人達が献木者所有の山入り御神木になる杉を決める。 杉に木から御神木になるための神事。神官によって木の周囲に注連縄を張り
御神木は二尺四寸~六寸迄の真っ直ぐに育った木から 注連縄を木に取り付けお供え、お清めの儀を行った後に、斧入れの儀を執り行う。
選ばれる。
3月 山祭り(やままつり)
斧入れの儀は酉年生まれの幼児が木に最初に斧を入れる。
玉串奉納を経て、杉の木が御神木となる。
祭り当日
(1)伐採
午前三時 起こし太鼓の会う図で各町内会の氏子たちが山入りし、御神木を伐採する(この時の長さは二丈六尺)。
出発式を行った後、山に入る
倒す方向を見定める 一気に切り倒す
切り出した御柱は地面につけてはならないため、人の手によって運ばれる
(2)御柱の化粧
伐採した御神木を、長さ三十尺(9m)のムカデという台座の上に縄で厳重に固定し、御柱の前方に「お福面の紅葉飾り」、後方に「町内名を記した木札」、上方前方から後方に注連飾りを付け、化粧を施す。
ムカデに乗せた御神木に化粧を施す
(3)運搬
山から搬出し、御柱の各出発地点へ。
出発地点では、保育園児や小学生が掲げる社紋の楓葉の旗(フラフ)が出迎える。
ご神木に飾りつけをし、車に乗せ、練り歩きの出発地点まで運ぶ 出発地点では子供たちが柱を迎える
(4)出発・町練り
打ち上げ花火を合図に各地区から取締役を先頭に白装束に身を包んだ青壮年たち百数十人が御柱を担ぎ、
大きな掛け声とともに町入りが開始される。
四本の御柱が町内に担ぎ運ばれ、練り歩いて披露され、大きな賑わいを見せる。
貢献者や祝儀が出ると、御柱が上がる
(5)宮入り
時間差で順番に四本の柱が宮入し、数十段の石段を駆け上がり、拝殿前で、担ぎが終了する。
御柱清めの神事を行った後に御柱の皮を剥ぎ、清め塩で磨き上げ、御柱先端の冠落としをし、建立の準備をする。
清めの神事 皮を剥ぎ清め塩を磨き上げる
御柱の冠落としをする
(6)建立
本殿の四隅に担ぎ人の手で、御柱を建ててゆき、建立して半年にわたり段取りがされてきた神事が終了する。
御柱祭りの担ぎ手は本来、智頭町民のみでしたが、最近では応募すれば誰でも担ぎ手になる事が出来ます。募集人数は毎回変わるので、都度お問合せ下さい。
※令和4年度の柱祭りでは町外からの担ぎ手は募集しておりません。
問合せ | 智頭町観光協会、智頭町役場企画課 |
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電話番号 | 智頭町観光協会 0858-76-1111 智頭町役場企画課 0858-75-4112 |